「他人を気にしすぎる」あなたのその癖が不幸を呼ぶ理由

みなさん、こんにちは。突然ですが、あなたは普段どれくらいの頻度で「ごめんなさい」と口にしていますか?
ちょっとしたミスや予定の変更、あるいは電車で他人と肩がぶつかっただけで、即座に「ごめんなさい」と言ってしまう。そんな“過剰な謝罪”を繰り返す「誤りぐせ」を抱えている方は意外と多いものです。なぜ、そんなに簡単にあやまってしまうのでしょうか?

今回は「誤りぐせ」の根底にある他人をきにしすぎる気持ちをテーマに考えていきます。

この記事は、YoutubeみぃぶぅのココロTV「他人を気にしすぎる」その癖が不幸を呼ぶ理由」を元に文章にしたものです。ぜひ、動画も御覧ください。



「他人を気にしすぎる」を手放せたら、人生はもっとラクになる

あなたは「他人を気にしすぎる」というクセはありませんか?
たとえば、ちょっとした発言や行動に対して、周りがどう思うのか気になって仕方がない。誰かと会話するたびに、「あの言い方で大丈夫だったかな……」「今の行動、変に見えなかったかな?」と、心の中で何度も何度も振り返ってしまう――そんな経験はありませんか?

私自身、かつてはまさに「他人を気にしすぎる」タイプでした。職場でのちょっとした会議でも、発言の前に

「これ言ったらどう思われるだろう」
「失礼だと思われないかな」

と頭の中がぐるぐるして、結局何も言えずじまい……。そんなふうに周りの目を過度に気にするばかりか、自分の行動を抑制しがちだったんです。

けれども、「他人を気にしすぎる」状態を手放していくと、驚くほど心がラクになることを、今では実感しています。

そこで今回は、なぜ私たちは他人を気にしすぎてしまうのか、どうすればほどよい距離感で周囲と付き合えるようになるのか――そのヒントを、お話ししていきたいと思います。

ぜひ、最後まで読んでみてくださいね。


他人を気にしすぎるのは、どうして?

「他人を気にしすぎる」理由として、まず考えられるのは自己肯定感の低さが考えられます。自分をあまり信じられない状態だと、

「少しでも他人に迷惑をかけたら嫌われるのでは?」
「ちゃんと振る舞わないと笑われちゃうかも」

などと考えがちになります。もちろん、誰しも周りとの関係は大事にしたいもの。
だからこそ、気遣いや配慮自体は大切です。しかし、それが行きすぎてしまうと「常に周囲の目を気にしてしまう」ことにつながります。結果として自分自身を追い込んでしまうのです。

さらに日本社会には、「調和を重んじる文化」が根付いています。学校教育の段階から「みんなと同じであること」が良しとされる風潮もあり、自分だけ違うことをすると悪目立ちしてしまうのでは、と不安になりがち。「他人を気にしすぎる」土壌が育まれやすい背景もあります。


ブッダと弟子アーナンダの物語に学ぶ

ここで少し仏教のエピソードをご紹介します。お釈迦さま(ブッダ)には多くの弟子がいましたが、その中にとても繊細なアーナンダという弟子がいたそうです。アーナンダは何か小さなミスをしてしまったり、周囲に迷惑をかけたかもしれないと思ったりすると、すぐに深々と頭を下げて「ごめんなさい」と口にしてしまう。つまり「他人を気にしすぎる」気質があったと言えます。

ある日、アーナンダが朝の修行に少しだけ遅れてしまったときのこと。周囲の弟子たちはそれほど気に留めていませんでしたが、アーナンダはみんなを不快にさせたのではないかと落ち込み、何度も何度も謝罪を繰り返しました。その様子を見たブッダは、アーナンダにこう問いかけたといいます。

「アーナンダよ、君は本当に周りに迷惑をかけたと思っているのか?
それともただ、他人の目を気にしすぎているだけではないか?」

ブッダは、必要以上に自分を責めることが、自らの価値を見失うことにつながると説いたのです。たとえば、人が道を歩いていて石につまづいたとして、その石に謝る人はいませんよね? 何も悪くない状況で「ごめんなさい」と言い続けるのは、本来ならば必要のない負担を心に与えることでもあるわけです。

アーナンダが「他人を気にしすぎる」状態から脱していったのは、「自分の行動を冷静に見極める」ことを学んだから。

何かトラブルが起きたときに本当に責任を負うべきなのか、それともただの思い込みなのか、ブッダの言葉を胸に少しずつ判断するようになったと伝えられています。


私自身が「他人を気にしすぎる」を克服した体験

私もかつては「他人を気にしすぎる」人間の典型でした。仕事場のちょっとした会議で発言するときも、「これを言って変に思われないかな」「偉そうに聞こえないだろうか」と頭の中で何度もシミュレーション。結局、時間を費やしているうちにタイミングを逃し、「……いや、やっぱり言うのやめとこ」と黙ってしまうこともしばしばありました。

そんな私が変われたきっかけは、ある同僚の何気ない一言でした。飲み会の席で、「○○さんっていつも遠慮しすぎてる感じするけど、もっと自由に話していいんだよ?」と、リラックスした笑顔で言われたんです。そのときは「え、そんなふうに見えてたの!?」と驚きました。どうやら“よく気を遣ってくれる人”という評価はもらっていたものの、裏を返せば「ほんとはもっと自分を出してほしい」という願いでもあったわけですね。

それから私は自分の言葉や行動を「周りはどう思うだろう」とジャッジするより先に、「私はどうしたいんだろう?」と考える練習を始めました。なれるまでは少し勇気が要りましたが、慣れてくると意外なほどラクに感じられました。


「他人を気にしすぎる」状態を少しずつ手放すコツ

では、具体的にどのようにすれば「他人を気にしすぎる」状態から抜け出せるのでしょうか? 私が実践してみて効果を感じた方法をいくつかご紹介します。

  1. まずは「他人を気にしすぎる」クセを自覚する
    日常で何度も「周りにどう思われるか」を考えている自分に気づくことがスタートです。「今また、私、他人の目ばっかり気にしてるな」と認めるだけでも、最初の一歩になります。
  2. 「相手がどう思うか」ではなく「自分はどうしたいのか」を考える
    何かを発言するときや行動するとき、「こうしたら相手は嫌な気持ちになるかも」と思う前に、「自分はこう言いたい・こうしたいんだ」と、自分の意志を確認してみましょう。もちろん相手への思いやりは忘れずに、でもまずは「自分の思い」を大切に。
  3. 失敗や批判を恐れすぎない
    人は誰でも失敗します。嫌われることだってあるかもしれません。でも、仮に誰かに批判されたとしても、それがあなた全体の価値を否定することにはなりません。むしろ、行動しなかった後悔のほうが大きいはず。「やらない後悔」より「やってみる」ことを選んでみましょう。
  4. 小さな成功体験を増やす
    最初は小さな一歩でもいいので、自分がやりたいと思ったことを実践してみて、それが思いのほか肯定的に受け取られたり、上手く運んだりすると、「あ、案外大丈夫なんだ」と思えるようになります。その積み重ねが「他人を気にしすぎる」状態から抜け出す力になります。

夜のリラックスタイムで自分の心をほどく

夜、寝る前は一日の疲れを癒し、リセットするのにぴったりの時間。「今日はちょっと周りの目を気にしすぎたかな?」と思うときは、布団に入ってからゆっくりと深呼吸して、「まぁ、いいか」と声に出さなくても心の中でつぶやいてみると、意外と穏やかな気持ちになれます。

また、次の朝には「私が本当にやりたいことは何だろう?」と問いかけてからスタートすると、自分に軸を置いた考え方ができるかもしれません。完璧にはできないとしても、少しずつ意識するだけで大きな変化へとつながるはずです。


まとめ:あなたの魅力は、あなたが思うより大きい

他人を気にしすぎる」ことは、自分の自由や可能性を狭めてしまう大きな原因のひとつです。


確かに私たちは周囲との関係を大切にしますし、相手を尊重することはとても素敵なこと。でも、その思いが過剰になってしまうと、自分の魅力や意見を抑え込み、窮屈な毎日を過ごすことにもつながります。

ブッダとアーナンダの物語にあるように、まずは「本当に迷惑をかけているのか」や「本当に悪いことをしているのか」を冷静に見極めること。

そこをきっかけに「他人を気にしすぎる」クセをほどいていくと、次第に「ここまでは自分が責任を負うけれど、ここから先は相手に委ねよう」という線引きができるようになってきます。

私自身も、過度に他人の目を気にしていた頃と比べて、いまはずいぶんラクに生活できています。人と意見が違っても、そこまで怖くない。むしろ新しい視点を学べるチャンスだと思えるようになりました。もしあなたが「他人を気にしすぎる」せいで苦しくなっているなら、ぜひ今日お伝えしたコツを少し試してみてください。


おわりに

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。「他人を気にしすぎる」という習慣は、多くの人が一度は抱える悩みかもしれません。しかし、少しずつ意識を変えていくことで、自分のやりたいことを素直に表現できるようになり、生きやすさは格段にアップします。

大切なのは、周りと上手に付き合いながらも、自分の気持ちを尊重するバランスを見つけること。

すべてが一夜にして変わるわけではありませんが、一歩踏み出すだけでも気分は大きく変わるはずです。どうぞ焦らず、無理せず、あなたにとっての心地よいペースで挑戦してみてくださいね。

それでは今回はこのへんで。夜のリラックスタイムや、ほっと一息つきたいときにでも、この文章があなたの背中をそっと押せる存在になれば幸いです。最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。おやすみなさい。

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